清掃しにくい職場環境のデメリット
工場では高品質な製品を作るために常にクリーンな空間が求められます。クリーンな環境を保つためには清掃のしやすさが非常に重要です。床や壁、排水側溝などが清掃しづらいつくりになっている場合、様々なデメリットが考えられます。
清掃時間が長くなり生産効率が落ちる
工場内が清掃しづらい仕様になっている場合、本来の業務ではない清掃に多くの時間を割いてしまうことになります。製造業務に充てられるはずだった時間を清掃に充てなければならないことにより生産効率の低下にもつながります。
異物混入のリスクが高まる
入隅にたまったほこりやごみが取りづらいつくりになっていたり、床や壁の汚れが落ちにくい仕様になったりしている場合、しっかり清掃したつもりでも汚れやほこり等が残されていることがあります。清掃漏れで汚れ等が残されていると、製品に異物が混入するリスクが増大します。
従業員のモチベーションが下がる
清掃しづらい工場になっていると従業員への負荷が大きくなり、モチベーション低下の一因になります。また、清掃しづらいことにより工場内に汚れがたまっている状態だと精神衛生上悪影響を与える恐れがあります。
汚れやすい加工場、工場、倉庫への対策
「清掃しづらい工場」と一言にいっても様々な要素が考えられます。清掃しやすい工場をつくるためのポイントの例をご紹介します。
床
清掃しやすい工場を目指すうえで床の仕上げの選定は非常に大切なポイントです。ウェットエリアかドライエリアか、熱湯は使用するか、溶剤は使用するかなど部屋の特性に応じた床材の選定が重要です。また、食品工場の場合は壁との接合部をR仕上げとし埃だまりを防ぐ工夫も必要になります。
壁(天井)
水洗いが可能な工場の場合は壁や天井に撥水性の高い素材を使うことで清掃性が向上します。特に大量に水を使う部屋であれば、腰壁をコンクリートにし壁面下部の腐食を防ぐ必要があります。また、蒸気の発生や塩の使用が考えられる部屋であればステンレスで仕上げるなど部屋の特性によって仕上げ材を慎重に選定する必要があります。
排水側溝
食品工場のように水を使用する工場では室内に側溝が必要になります。側溝の内部は入隅をR仕上げとし、残渣等のごみが入隅にたまるのを防ぐ必要があります。また、集水枡にはごみをキャッチするためにバスケットを設置したまったごみを捨てやすくすると側溝内を清潔に保つことができます。
配管
食品工場の場合、天井を張って仕上げますが室内の配管はすべて縦引きとし、横引きの必要のある配管は天井裏で行います。配管を縦引きにすることで配管の上に埃がたまるのを防ぎます。
清掃しにくい職場環境改善で期待できる改善効果・メリット
清掃しにくい工場を改善することで様々なメリットが考えられます。清掃性が向上することで、クリーンな空間を保つことができるようになり異物混入リスクが抑えられ品質の向上につながります。また、それだけではなく工場がきれいな状態だと企業イメージの向上につながります。
工場・倉庫の清掃しにくさの改善についてお気軽にご相談ください
業種や製造方法によって、粉塵でお困りの工場や、水の処理でお困りの工場など会社によってお悩みの種類は多岐にわたります。ファクトリアでは様々な業種の工場を設計・施工した経験から、会社ごとに合った清掃性の高い工場をご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。