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工場の建築費が知りたい!坪単価・相場などまとめ

工場の建設には大きな費用がかかります。それだけに、品質・工期などさまざまな面とのバランスについて慎重な検討が必要です。しかし品質と費用が釣り合っているか・コストパフォーマンスが高いかの判断は難しいのではないでしょうか。

この記事では、判断の目安となる坪単価や相場、さらには建築費を抑える方法などについてまとめます。工場建築をご検討中でしたら、ぜひ参考にしてみてください。

工場建築の坪単価は単純に比べられない!その理由とは

各建設会社が公表している工場建築の坪単価を集めても、単純な比較はできません。また公表されている坪単価と実際の見積もりを比べても、見積もりの方が高くなるのがふつうです。

坪単価はある程度の目安にはなりますが、建設会社間の比較に役立たない場合や実際の費用と差がある場合も頻繁に起こります。それはなぜなのでしょう?理由はいくつかあります。

・建設会社によって見積範囲が違う
・構造や仕様によって異なる
・地域差がある
・個々のケースを見ないと分からない点もある

具体的に、1つずつ見ていきましょう。

理由①建設会社によって見積範囲が違う

建設会社によって、見積に含んでいる内容や別途工事の範囲が異なります。つまり算出する際の内容や基準が建設会社によって違います。そのため面積などの条件をそろえたとしても、そのほかの条件が異なることが多くあります。その結果、単純な比較はできないということになります。

理由②構造や仕様によって異なる

構造によって坪単価は大きく変わります。同じ面積・高さの工場を建築する場合でも、木造、鉄骨、鉄筋コンクリートでは費用が大きく変わることはたやすく想像できるでしょう。

また在来工法かシステム建築かなど、建築方法によっても坪単価は変わります。つまり公表されている坪単価が全構造・全工法の平均だった場合、その坪単価を見ても場合によってはそれを大きくオーバーする可能性があるということになります。

理由③地域差がある

また坪単価には地域差もあります。2021年の例では、最も高い神奈川県は110.1(万円/坪)ですが、最も安い愛知県は40.6(万円/坪)でした。つまり最高値と最安値とでは3倍近い開きがあることになります。

全国平均を基準に検討しても、建設予定地によってはズレがあり参考にならない可能性があります。事前の大まかな比較の際も、自社の建設予定地の坪単価を確認するようにしましょう。

理由④個々のケースを見ないと分からない点もある

建物の面積が同じでも、建物の形状や高さや柱のスパンなどによって費用が変わります。つまり坪単価に建物の坪数を単純にかけても、実際の費用と差が出てしまう可能性があります。

面積が100㎡の場合を例にして考えてみましょう。形状が10m×10mだった場合、外壁の外周は40mとなります。しかし40m×2.5mだと、面積は同じ100㎡なのに外壁の外周は85mになります。面積は同じでも、外壁の費用に2倍以上の差が出てしまうのです。

そのほか、地盤の状態も金額に差が出る要因の1つです。地盤が弱かったり場所によりばらつきがあったりすると、土間を厚くしたり地盤改良や杭工事など対策が必要となります。その分費用も増えることになります。

構造別にみた工場の建築費の坪単価

事前の参考にしやすいよう、構造別に建築費の坪単価をまとめます。以下、坪単価の算出はすべて国土交通省による「建築着工統計調査」(2021年)をもとに計算しています。

数値は、同調査内「着工建築物:用途別、構造別 」にある「産業用建築物計」の「工場及び作業場」の値から算出しました(工事費予定額/床面積の合計※床面積は㎡を坪に換算、小数第2位は切り捨て)。

まず、2021年の全構造合わせた全国平均は71.8(万円/坪)となっています。すべての場合の全国平均がこの数字だと言えます。これを基準に、構造別の平均坪単価を見ていきましょう。

工場の建築費の坪単価➀木造

木造の2021年全国平均の坪単価は45.0(万円/坪)です。ここでまとめる5つの構造の中では最も低い数字となっています。

木造は住宅向けというイメージがあるかもしれません。しかし近年高性能の建材や新たな工法も開発され、国が国産木材の活用を後押ししていることもあり工場や倉庫での採用例も増えてきています。東京五輪・パラリンピックの会場となった国立競技場も、多くの木材を使って建設されました。記憶に新しいのではないでしょうか。

工場では酒造工場などの採用例がありますが、火を使う自動車整備工場でも採用されたケースがあります。倉庫に関しては現在の倉庫の約20%が木造とも言われているなど、決して珍しい構造ではありません。

工場の建築費の坪単価②鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の2021年全国平均の坪単価は141.9(万円/坪)です。大がかりな工事が必要となる分、やはり平均よりも高い坪単価となっています。

鉄骨鉄筋コンクリート造は、H形鋼など鉄骨の周りに鉄筋を組んでコンクリートを施工する構造です。鉄筋コンクリート造よりも細い梁や柱で強度の高い建築を行うことができます。大規模な建築物で用いられることが多いため、大型の工場や倉庫でも採用されている構造です。

工期が長い・設計上の成約が多いなどのデメリットもありますが、耐用年数が高い・耐震性や防火性が高いなどメリットも多数あります。

工場の建築費の坪単価③鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造(RC造)の2021年全国平均の坪単価は202.5(万円/坪)です。構造別に見た場合、最も高い単価となっています。
鉄筋コンクリート造は、その名の通り鉄筋とコンクリートを組み合わせた工法です。頑丈なので耐久性や耐震性・耐火性が高いほか、気密性・防音性も高いという特徴があります。ただし建築物自体の重量が重いため、場合によっては地盤改良が必要でコストがかさむといったデメリットもあります。

気密性が高いため空調管理が必要な工場に向いています。とくに薬品や精密機械の製造は鉄筋コンクリート造に適しています。空調管理を厳密に行う必要があるほか、製造物が小さく工場にまとまったスペースが不要なためです。

工場の建築費の坪単価④鉄骨造(S造)

鉄骨造の2021年全国平均の坪単価は69.3(万円/坪)です。全構造の平均71.8(万円/坪)に近い数字になっていますが、これは国内の工場の約95%が鉄骨造だからです。

厚さ6mm以下の鋼板を使う「軽量鉄骨造」と同6mm以上を使う「重量鉄骨造」があり、工場ではどちらの実例もあります。軽量鉄骨造は、工場で材料を規格製造して現場では材料を組み立てる工法です。そのため工期を短縮することができます。重量鉄骨造も比較的工期が短いというメリットがあります。

また、鉄骨造ではオーダーメイドの「在来工法」と規格製品を使った「システム建築」があります。希望の条件が規格内で実現できるならシステム建築がおすすめですが、独自のレイアウトなどで建設したい場合は在来工法が向いていると言えます。

坪単価に含まれないことが多い別途工事の例

坪単価に含まれないことが多い別途工事の例をまとめます。先ほども述べたように、坪単価は会社ごとに異なっている標準工事の内容で算出され、オプションは価格に含まれていません。
・電気や上下水道の接続

・地盤改良・杭工事
・外構工事
・地中埋設物等の撤去費用
・解体工事

建設予定地の地盤調査が済んでいる場合は地盤改良や杭工事の金額を正確に把握できますが、そうでない場合はケースバイケースで金額が大きく変動します。これらのオプションの内容も含めた、自社の場合の見積もりを取って比較するのがやはり一番確実だと言えるでしょう。

総工費の目安

上記のようなオプションも含めた、工場建築のために実際にかかった費用の平均はいくらなのでしょうか?前述したのと同じ2021年の国土交通省の「建築着工統計調査」では、全構造の1棟当たりの費用の平均値は、2億2840万円となっています。

ただし、当然ですが構造・規模によって金額は全く異なります。木造の小さな工場も鉄筋コンクリート造の大型の工場も合わせて算出したこの金額は、目安というより単純にあくまで平均値と考えた方がよいでしょう。

また構造別に1棟当たりの平均費用を見て、構造ごとの費用を比較することにもあまり意味がありません。構造によって1棟の平均面積にばらつきがあるので、そのまま比較することができないからです。

実際に、平均面積が一番広い鉄骨鉄筋コンクリート造は、一番小さいコンクリートブロック造のほぼ60倍です。同じ1棟とは言え、広さがそれだけ違う平均費用を比較しても参考にならないのは想像がつくのではないでしょうか。

建設費用を抑える方法

最後に建築費用を抑える方法についてまとめます。もちろんここに挙げる複数の方法を組み合わせることも可能です。

・構造・工法を変える
・建物の規模・形状を変える
・建材・装備を変える
・工場建設費用補助金を利用する
・納期を急がない

ただし、費用には抑えられる内容と抑えられない内容があります。用途に合わせた装備や安全性など、どうしても必要な部分が出てきます。当然ではありますが、費用だけで判断はできない点もあることは留意しておきましょう。
それでは、1つずつ見ていきます。

方法➀構造・工法を変える

構造や工法を変えることで費用を抑えることができます。構造によって坪単価が異なるのはすでに見た通りです。低コストで建築可能な構造に変える・在来工法でなくシステム建築を検討するなどの方法が考えられます。ただし、システム建築の場合コストメリットを発揮できる形状や規模に条件があるため設計段階で確認が必要です。在来工法でも柱のスパンを短くするなどでコストを抑える方法もあります。

方法②建物の規模・形状を変える

当然ではありますが、面積や高さなど建物の規模を縮小すると費用を抑えることができます。例えば外壁の高さを10mから8mにすれば、外壁の材料費だけなら2割程度コストを削減できます。

そのほか設計が複雑なものは費用がかかるため、建物の形状を単純化することでコストカットできる場合もあります。強度の計算を精査して、可能なら梁や柱を小さくする方法もあります。空調機器や生産機械の需要率に応じて電気容量を見直すことも有効です。

方法③建材・装備を変える

建材のグレードを変えるなどしてコストをカットする方法もあります。建築費の60%は建築資材で決まると言われています。外壁や屋根など、大きな面積の部分の建材を変更すると大きな効果が得られます。

建築費用だけでなく、建物以外も含めたすべての設備の費用全体をコントロールすることも重要です。製造機械など設置する設備のグレードや規模も含めて検討すると、細かく費用をカットできる場合もあるでしょう。

ただし空調で温度管理が必要な場合など、屋根の建材のグレードを下げた結果天候に左右されやすくなり光熱費が上がるという可能性もあります。製造機械のグレードを下げた結果生産性が落ちる可能性もあります。工場稼働後のランニングコストや生産性もふまえた検討が必要です。

方法④工場建設費用補助金を利用する

工場建設費用に利用できる補助金を利用する方法もあります。利用できる補助金の例を挙げます。

・HACCP補助金(農林水産省):食品業者向け
・サプライチェーン対策補助金(経済産業省):製造業や情報通信業向け、物流などにまつわる工場と物流施設など
・省エネルギー投資促進に向けた支援補助金(資源エネルギー庁):倉庫や工場の冷暖房機器や照明など
・脱フロン・低炭素社会の早期実現のための省エネ型自然冷媒機器導入加速化事業(環境省):冷蔵機器
・ものづくり補助金(中小企業庁):設備投資など

その他自治体などでも利用できる補助金があります。自社の業種や建物の用途が合致する場合はぜひ申請してみましょう。

方法⑤納期を急がない

納期を急がない・急がせないことでも費用を抑えられる可能性があります。納期を短縮する場合、夜間の作業や人員や機械の増員・増量が必要になります。それだけコストがかかるので、夜間の作業などが不要なスケジュールで実施するとコストを抑えることができます。

「時間をかける」という意味では、着工前の準備段階から余裕を持ったスケジュールで進めることもコスト削減につながります。業者の選定や建築内容など、あらゆる点でじっくり検討することが可能となり、ムダを省くことができるからです。

信頼できる業者に問い合わせるのが一番安心

最終的には、信頼できる業者を探して問い合わせるのが一番安心な方法です。私たち【ファクトリア】は快適な作業環境を実現し、企業価値を高める工場を目指す「工場建設のトータルサービスブランド」です。

品質はもちろんですが、コスト面でも追加費用の発生を抑えています。

・地盤強度による基礎工法の選定
・建物の形状と高さ
・設置機器の重量に応じた土間圧の設定
・外構の範囲と条件
・建物デザインによる内外装材の選定

などについてもしており、ご相談いただければ検討の上最善の案をご提案いたします。ご興味がおありの場合・ご質問のある場合は、お気軽にお問い合わせください。本ページ右上の緑色のボタン「お問い合わせはこちら」からご連絡いただけます。

 

 

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