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工場運営

工場の電気代削減策11選 | 具体的な削減・節電方法やポイントを紹介

電気代の高騰は、企業の経営を直撃する深刻な問題です。特に、多くの電力を消費する工場において電気代の削減は喫緊の課題と言えるでしょう。
そこで本記事では、工場の電気代を効果的に削減するための具体的な方法と、節電のポイントを分かりやすく解説します。
照明のLED化や、空調の効率化など、すぐにでも実践できる施策から、中長期的な視点で取り組むべきことまで幅広くご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

工場でかかる電気代の主な項目

工場の電気代はその運営において非常に大きな割合を占めています。特に、照明設備や空調、そして生産設備などの稼働による消費電力が主な要因となっています。

以下では、工場でかかる電気代の主な項目について1つずつ見ていきます。

照明

工場の生産性を維持・向上させるためには、適切な「照明」が不可欠です。

広い工場内全体を明るく照らすためには多くの照明器具が必要となり、それらは電力を多く消費します。

空調

次に「空調設備」です。特に夏場や冬場など、室内温度の調整が必要な季節には、空調の稼働が大幅に増えます。

また、製造業では製品品質を保つためにも、一定の温度・湿度を維持することが求められる場合が多く、これが消費電力の増加につながります。

空調設備は使用頻度が高い分、その種類や運転方法が電気代に大きく影響するのです。

生産設備

工場におけるエネルギー消費の中核を占めているのが「生産設備」です。資源エネルギー庁のデータによると、工場全体の消費電力の実に83%が生産設備に集中しています。

これには加工機械や搬送設備、組み立てロボットといった各種機器が含まれます。それぞれの製品に応じて設備の仕様も異なり、その分だけ消費電力も多様です。

このように、生産設備は工場運営の要である反面、消費電力が大きく、節電を進めるのが難しい点でもあります。

事務機器ほか

工場内には生産活動以外にも、多くの電力を使用する要因があります。特に、事務所エリアではパソコンやプリンタといった事務機器が日常的に活用されており、これらも工場の電気代に含まれます。

さらには、作業員用の休憩設備として冷蔵庫や電子レンジ、自動販売機などの電化製品も多いのが特徴です。これらの機器類も一つひとつの消費電力は少ないように見えても、複数台での稼働や長時間使用によって電気代に影響します。

工場の電気代が高い原因と電気代削減が重要な理由

工場の電気代は経費の中でも特に大きな割合を占めており、財務的な負担の大部分を占めます。そのため、電気代を削減する取り組みは工場経営において非常に重要です。

また、近年のエネルギー価格高騰に伴い、電気代が増加しているため、対策の必要性がより一層高まっています。

以下では、工場の電気代が高い原因とその削減の理由について詳しく説明します。

設備の消費電力が多い

製造業の工場は他業種に比べて多くの電力を消費する傾向があります。その原因の一つが、生産設備や空調、照明といったさまざまな施設・設備です。

特に生産設備は、加工や組み立て、搬送などの基幹的な作業に電力を大量に使用するため、消費電力の割合が特に大きいです。

また、こうした設備が24時間稼働する場合や多シフト制を導入している工場では、さらに消費電力が増加します。

電気代が高騰している

近年、日本の電気代は世界的なエネルギー価格高騰の影響を大きく受けています。2021年以降には石炭・天然ガス価格の上昇、さらに2022年のロシア・ウクライナ情勢も追い打ちをかけ、燃料価格の値上がりが国内の電力コストにも影響を与えています。

2023年には一部緩和政策が実施されましたが、それでも電気代は数年前と比較して依然として高水準にあります。このような状況下では、工場における電気代削減対策が不可欠であり、効率的かつ効果的な手法を早急に取り入れる必要があります。

工場における電気代削減のメリット

工場における電気代削減は、単に経費を減らす目的だけではなく、設備の寿命延長や企業イメージの向上にもつながり、経営全体に多大な影響を及ぼします。

ここから、電気代削減の具体的なメリットについて見ていきましょう。

ランニングコストを削減できる

電気代を抑えることで、毎月の光熱費を削減し、結果的にランニングコストを減少させることができるのは、工場運営において大きなメリットです。特に、工場は一般家庭や小規模事業所よりも多くの電力を消費するため、電気代削減の効果を強く実感できます。

例として省エネ設備の導入や運用方法の見直しを行う場合でも、長期的な視点で見ると総コストの削減が十分に期待できます。さらに、省エネを目的とした設備投資においては、政府による補助金制度を活用できる場合もあり、導入リスクを抑えつつ取り組むことが可能です。

このような費用対効果を考慮し、工場の電気代削減を進めることは、健全な運営を維持するために不可欠と言えるでしょう。

設備の経年劣化を抑えられる

工場設備の電力使用を見直すことは、電気代削減だけでなく、設備の経年劣化を抑える効果もあります。たとえば使用頻度が高い機器でも、適切なタイミングで停止させる、稼働時間を管理するなど、運用の工夫をすることで寿命を延ばすことが可能になります。

特に、生産設備やユーティリティ設備に適度な負担軽減は、経費削減以上の価値を生むこともあります。無駄な稼働によるエネルギー消費を防ぐだけでなく、大規模な設備更新や修理の発生頻度も減らせるため、設備維持費も削減可能です。

また、メンテナンスの頻度を最適化することで重要な機器をより省エネかつ長期的に利用できる環境づくりにも役立ちます。このように、設備運用の見直しは一石二鳥の効果が期待できると言えるでしょう。

企業イメージの向上につながる

近年、環境保護や地球温暖化対策への関心は急速に高まっています。特に二酸化炭素排出量の削減を通じた環境に優しい企業活動は、ステークホルダーや消費者から高い支持を受ける要因となります。

工場における電気代削減の取り組みは、このような社会的ニーズに応える手段として非常に有効です。

具体的には、省エネや節電活動を成功事例として対外的に発信することで、企業価値の向上につなげることが可能です。社会的責任を果たす企業としての地位を確立するために、電気代削減施策を積極的に取り入れることが推奨されます。

工場で今すぐできる11の電気代削減・節電方法

工場の運営において電気代は大きなコストの一つです。しかし、節電に効果的な方法を導入することで、このコストを大幅に削減することが可能です。

ここからは工場でできる電気代削減・節電方法をご紹介していきます。

①LED照明への切り替え

LED照明への切り替えは、工場での電気代削減を実現する最も手軽な方法の一つです。白熱灯からLED照明に交換することで、約85%もの節電効果を期待できます。

また、蛍光灯との比較でも50%程度の消費電力削減が見込まれます。初期コストはやや高めですが、LED照明の寿命は長く、メンテナンス頻度も少ないため、長期的なコスト削減につながります。

さらに、照明設備を部分的に間引きすることで従業員の節電意識を高める効果も期待できるでしょう。

②こまめな設備メンテナンス

設備メンテナンスの徹底は、電力消費量を抑制し、電気代の削減につながります。特にコンプレッサーのような生産設備は工場内の電力消費の大部分を占めているため、効率向上は非常に効果的です。

また、基本的なメンテナンスを怠らないことで設備の不調を防ぎ、無駄なエネルギー使用を減少させることができます。これらの小さな努力の積み重ねが、大きな節電効果を生むのです。

③空調設備の買い替え・適切な温度調節

空調設備の管理は、電気代削減の重要なポイントです。古い空調設備を高効率な最新モデルに買い替えれば省エネ性能が向上し、節電が可能です。

また、夏季は28度、冬季は19度といった適切な温度設定によって、約6%〜27%の電力削減が期待できるとされています。

さらに、空調系のフィルター洗浄や室外機周辺の整理整頓、直射日光を防ぐ対策を行うことで冷暖房効率を引き上げ、節電を徹底することができます。

④生産設備の効率化

工場内の電気使用量の多くを占める生産設備を効率化することで、大幅なコスト削減が期待されます。例えば、コンプレッサーの漏れ防止やタンクの保温対策を行うことで、日々の無駄な電力消費を改善できます。

また、余分な動力を使用していないかなど設備の運転状況をこまめにチェックすることも大切です。このように、大がかりな投資を伴わず小さな改善を積み重ねるだけでも電気代を抑える効果があります。

デマンドコントロールなどの制御機器の導入

デマンドコントロール機器は、工場の消費電力量をリアルタイムで監視し無駄を削減するのに役立ちます。この装置は設定した使用量を超えるとアラームで警告を発し、適切なタイミングで電力を抑制することが可能です。

また、最大デマンド値を下げることで電気料金の基本料金も抑えられます。空調や不要な設備の稼働を調整しつつ、日常的な節電に取り組むことで工場全体の電力管理がより効率的になります。

⑤省エネ設備の導入

省エネ設備の導入は初期投資費用がかかりますが、長期的には大幅な電気代削減が期待できる重要な対策です。

コンプレッサーやポンプ、モーターといった消費電力量の高い機器を省エネ型に更新することで、最大で半分近い電力削減が可能になることもあります。

また、省エネ機器は運転効率が高く、故障の発生頻度も低いため、メンテナンスコストの削減にもつながります。このように最新技術の活用で高い節電効果を得ることが可能です。

⑥太陽光発電や蓄電池の導入

太陽光発電や蓄電池の導入は、工場で電気代を削減する有効な方法の一つです。「自家消費型太陽光発電」では、工場の屋根や駐車場などを利用して設置したパネルで発電し、自社で必要なエネルギーをまかないます。

このような仕組みによって電力会社からの電力購入を減らし、電気代を大幅に削減することが可能です。

また、蓄電池を併用することでさらに効率的な電力利用が実現します。例えば稼働時間外に安価な夜間の電力を蓄電し、ピーク時間帯に使用するなど、電気代の調整が可能です。さらに、蓄電池は災害時の非常用電源にもなるため、電力供給が停止した際のリスクにも備えられます。

このような多面的な効果を持つ太陽光発電や蓄電池の導入は、電気代削減とCO2削減の両面で非常に有益です。

▼太陽光発電に関する事例紹介

・事例①:CO₂を利用した冷媒システムの活用と太陽光パネル設置で、従来の同等の建物に比べて約10%の電気代削減と約35%の環境負担削減を実現

・事例②:外観にこだわりつつ、太陽光発電ソーラーパネルを設置することで省エネ化を実現

・事例③:CO₂を利用した冷媒システムの活用と太陽光パネルの設置で、約10%の電気代削減と約35%の環境負担削減を実現!

その他の事例:工場建設・工場建築のファクトリアの施工実績一覧

⑦ビニールカーテンの設置

ビニールカーテンの導入も工場内の電気代削減ができる、簡潔かつ効果的な方法です。特に空間の仕切りや保温・保冷効果を兼ね備えた製品を採用することで、外気の流入を防ぎ、空調効率の向上に繋がります。

開閉が頻繁に行われる工場では、扉だけでは外気が流入しやすく、暖房や冷房の効率が低下しがちです。そこで遮熱効果を持つビニールカーテンを設置すれば、空間ごとの温度を保ったまま必要な作業スペースを柔軟に区切ることが可能。

また、透明度の高いタイプを選べば明るさを確保しつつ、室内環境を維持できます。工場のレイアウト変更にも対応しやすいため、一度設置すれば長期的なコスト削減に繋がる手軽な対策と言えます。

⑧断熱塗装・断熱材の導入

断熱塗装や断熱材の導入は、工場内の空調負担を低減し、電気代軽減に効果的です。特に工場屋根に断熱塗料を施すことで、屋根からの熱伝導を防ぎ、夏場の室温上昇を防ぐことができます。

この対策は空調効率を高めるだけでなく、機器の消費電力も抑えられるメリットがあります。さらに、老朽化した建物であれば、防水性や外観の向上、場合によっては構造の強度回復の副次的効果も期待できます。

壁への断熱材の追加や断熱シート、窓には断熱フィルムの貼り付けなど、費用対効果の高い対策も実施可能です。これにより電気代削減だけでなく、作業環境の快適性向上も図れます。

⑨使わない照明や機器の電源OFFの徹底

使われていない照明や機器の電源をこまめにオフにする習慣を徹底することは、最も簡単な節電方法ですが、これは非常に効果的です。

昼間の自然光が十分に差し込む場所では、照明を減らすことが可能。また、必要のない機器を稼働させない、または電源を切ることで無駄なエネルギーの消費を防げます。

このような小さな習慣を工場全体で徹底することにより、大きなコスト削減に繋がります。さらに、人感センサー付きの照明やタイマー機能付きプラグを導入することで、自動的に節電を行う仕組みを作ることも効果的です。このような簡単な節電対策から始めてみましょう。

⑩工場の稼働時間の見直し

工場の稼働時間を見直すことで、電気代を削減できる可能性があります。特に、電力が安い夜間電力を活用する方向で稼働時間をシフトする方法などです。

例えば、昼間の電力消費量が高い空調機器を稼働させる負担を軽減するために、早朝から始業したり、夜間にシフトしたりするなどが考えられます。

ただし、夜間シフトには従業員の深夜手当などの追加コストも発生するため、電気代削減と人件費のバランスを慎重に見極めることが必要です。また、一部の工場では自動化設備を用いて、従業員の負担を減らしながら夜間稼働を可能にするなどの対策も行われています。

⑪契約プランや電力会社の変更

契約している電力プランや電力会社を見直すことは、工場の電気代削減において非常に効果の高い手段です。日本では電力の小売自由化が進んでおり、多くの新電力会社が競争的な料金プランを提供しています。

その中には再生可能エネルギーを使用するプランや、時間帯や季節ごとに料金が変動するプランも存在します。

工場の使用パターンに最適なプランを見極めるためには、プラン比較サービスの利用や専門家に相談することを検討し、長期的に安定した運用が可能な提案を受けましょう。

工場で有効な電気代削減・節電を実施するポイント

工場での電気代削減や節電を効果的に進めるには、具体的な方法を実行に移すだけでなく、現状の把握と意識改革が重要です。

ここからは電気の「見える化」と従業員の意識向上に着目したポイントをご紹介します。

電気を「見える化」する

工場で電気代を削減するための最初のステップは、電気の使用状況を「見える化」することです。どの設備がどれだけ電力を消費しているのか、具体的なデータを把握することが重要となります。

これにより、無駄が発生している箇所や時間帯を特定しやすくなり、効率的な削減計画を立てることができます。見える化には、専用の電力測定装置を設置し、そのデータをわかりやすく表示するシステムを導入するのが一般的です。

これらのデータを活用し、具体的な節電目標や施策を組み立てて実行に移すことで、より効果的な電気代削減が期待できます。

また、節電計画を立てる場合は、必要な投資額や削減効果を把握することも重要です。部品交換や設備導入の予算を考慮しながら、現実的な削減計画を策定しましょう。このようにして策定した具体的な計画をもとに、一貫して取り組みを進めることが求められます。

従業員の節電意識向上を図る

工場内で節電を成功させるためには、設備やシステムの導入だけでは不十分です。実際に機械や照明を使用する従業員一人ひとりが高い節電意識を持ち、行動に移すことが重要となります。従業員全員が協力しなければ、効率的な電気代削減を実現するのは難しいと言えるでしょう。

まず、企業としての節電目標を全従業員に共有。さらに、簡単に取り組める節電方法を従業員に普及するのも良い方法です。光熱の無駄を減らすための適切な機器操作方法や、電源管理のルール策定などを指導すると、日常業務でも無意識に節電行動が浸透するようになります。

見える化システムを活用して得られたデータを共有し、削減効果を確認できる場を設けると、現場のモチベーションも向上します。このような取り組みが積み重なることで、長期的なコスト削減と環境負荷の軽減が実現できるでしょう。

自社工場に合った電気代削減策ならファクトリアへご相談を

電気代削減に向けた取り組みは、自社の状況に応じた計画を実行することが肝要です。工場ごとに電力使用の実態や設備構成、運営方針が異なるため、汎用的な方法だけでは十分な削減効果を得られない場合があります。そんな時には、専門家の助言やサポートを受けるのがおすすめです。

工場建設のトータルサービスブランド【ファクトリア】では、工場の特性や運用状況に応じた最適な節電策をご提案しています。電気代削減に関するお悩みがある際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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