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■『ファクトリア』お客様に聞く – ヤエス

ヤエス 統括部長 島 博紀 氏に新工場の建設をタカヤに依頼した経緯とその効果について詳しく聞きました。

(ヤエスについて)

ヤエスは、業務用の生産機械を一品一様で生産している企業です。創業1956年。従業員数20名。

(※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています)

■ デザイン重視の外観

− 新工場の内容を詳しく教えてください。

まず外観です。黒を基調にまとめています。今回の工場は、最初から「デザイン重視」が大方針でした。理由の一つが「求人」です。以前は従業員の平均年齢が60代で、うち40代以下は3人という状況でした。企業として成長するには若い力を取り入れることが重要です。新たな工場は、「若手を採用できる、惹きつけるデザインの工場」にしたいと考えました。

正面左にアクセントとして、壁の張り出しがあります。「何でもない、ただの張り出しに見えるかもしれません。でもこれがないと建物全体が単なる『箱』に見えてしまいます」との提案をタカヤから受けました。言われてみれば、たしかにそのとおりです。

外壁は単色で重苦しくならないようタカヤと協議の上、黒と紺をあしらいました。

この「企画、設計、施工が一体化していること」は今回、タカヤを選んだ大きな理由の一つです。すべてが一社で一貫していれば、こちらの細かい要望に手際よく気持ちよく対応してくれること、あるいは非常時にも責任の所在が明確になることが、期待できます。

■ 働きやすさとデザイン性の両方を追求した内観

【応接室】

続いて応接室です。壁部分は「何か特色のある色を」と依頼したところ、この模様壁紙が提案されてきました。紺地に上品な模様の入った、よい壁紙だと思います。

隣接する事務所との仕切りは、目隠しとデザイン性を両立させたグラデーションデザインのガラスフィルムを貼り付けています。解放感と室内の様子が確認できるのでこちらを選定しました。

【事務所】

こちらは事務所です。天井には板をはらず、構造物をむき出しにしました。このようにした理由は、デザイン的に格好良いこと、天井板がない方が部屋が広く見えることの2点です。天井を貼らない分、配管ルートや照明の位置などの目に見える部分については時間をかけて打合せを進めてもらいました。また、家具を配置した際の部屋の広さを想像しやすいよう3Dモデルを用いて稼動後の状況まで考えたご提案をしていただきました。

事務所の窓には、作業場が見下ろせる窓をつけています。休憩所にも同様の窓があります。現場の進捗状況を常に確認するための工夫です。

【階段】

こちらは1階工場から3階書庫・食堂への階段です。階段部分の壁を気分が落ち着くよう緑色にしています。また、壁だけでなく、階段の段鼻まで同じ緑色でご提案いただき、来客の⽅から「細部までこだわった新工場でいい」とお褒めの言葉をいただきました。

【トイレ】

こちらはトイレです。男性用便器の脇の黒の目かくし壁が効いています。あるとないでは空間の快適性が大きく変わります。

また、トイレ室内の色を黒と白とで使い分けることでスタイリッシュなイメージを与えるトイレとなり社員は喜んでいます。

【食堂】

こちら食堂です。やはり作業場が見下ろせるよう窓をつけています。

床材は独特の風合いのあるビニールタイルを使っています。単色でなく模様が入っているぶん、「汚れが目立ちにくい」という利点があります。

休憩室からは屋上に出られます。将来的にはここに簀子(すのこ)など敷いて解放感ある休憩所として使っていきたいですね。

■ 実用性を追求した生産空間

【工場部分】

つづいて工場部分です。弊社は、一品一様で様々な寸法の製品をつくる生産形態です。必要になる作業空間の面積もその時々で変動します。その変動に柔軟に対処できるよう、工場内は「ひとつのだだっ広い空間」にしました。

1階に張り出し空間をもうけて、軽作業場ができる空間を確保したのは、大正解でした。軽作業の場合は、吹き抜けのような広々した場所より、普通の天井高の「少し狭い」場所のほうが落ち着いて仕事ができるからです。

鉄骨は黒色に塗装しています。このほうがメカっぽく、見ていて格好よいですよね(笑)。照明は「クレーンの下」に据えました。こうすればクレーンを動かしたとき、影ができません。チラつきが起きず、作業がやりやすくなります。

空調は気を使いました。まず吹き出し口が可動式のものを使い、各所にバランスよく冷気・暖気を送り込めるようにしました。天井には大型のファンをとりつけ、空気をかきまわし、冷気・暖気が全体にいきわたるようにしています。

壁と天井には、断熱材をふんだんに取り入れています。タカヤは断熱を念入りに行うのが基本姿勢らしく、これは「私たちは岩手県発祥の企業です。岩手は内陸部なので、夏熱く、冬寒い。その寒暖に対応できる基準の断熱材を使います」とのことでした。

■ ファクトリアとシステム建築を比較

− タカヤを選んだ経緯を教えてください。

タカヤのことはダイレクトメールを通じて知りました。『「ここで働きたい」を建てる』というキャッチコピーに惹かれ、もっと話を聞きたいと思いました。

今回はタカヤのファクトリアともう一社、システム建築の会社が候補になりました。ファクトリアはデザイン力、コンセプト力で優れており、システム建築は費用面で優れていました。ただ、比較を進める中で、システム建築の方はやはり、デザインがどうしても画一的、つまりA,B,Cの三種からお選びください、のような形になる。最後まで自由につくれません。(これはシステム建築の本来のあり方を考えれば、仕方ないことともいえます。)

一方、タカヤは、『「ここで働きたい」を建てる』のキャッチコピーどおり、「工場というハコをつくる」のでなく、「ひとが働く場所をつくる」という姿勢が明確でした。タカヤは、企画の初期段階から「今の工場で何をどんな人がどんな動線で何をどう作っているか見学させてください」と依頼してきて、見学当日は3時間に及び見学、観察、質問をしてきました。理由は、「最初の段階で現況を正しく認識しないと、あとで提案する内容が、ただデザインが格好良いだけの机上の空論になるから」とのことでした。営業担当者やデザイン担当者の人間性も誠実で、自分たちの未来を託す工場を作るなら、ぜひここに頼みたいと思えました。こうしてタカヤへの依頼が決まりました。

■ 新工場を実際に使ってみての評価

− 竣工から1年たっての評価をお聞かせください。

目に見える効果でとしては、まず新卒学生の採用に成功しました。新工場を見学し、労働環境に好感を持ったことが大きいようです。弊社にとっては久しぶりの新卒です。

また空調費用も、旧工場の基準で考えた予想を、大幅に下回りました。やはり断熱材が効いています。点検のため屋根に上った業者さんが、ここの屋根は足裏から熱が伝わってこないですねと驚いていました。

採用につながる格好良い工場、働きやすい工場をつくるという、当初の目的は十分達成できたと考えます。

■ 先行ユーザーからのアドバイス

− いまファクトリアを検討している企業経営者に向けて、先に建てた立場からアドバイスなどあればお聞かせください。

設計・施工を依頼する側は、やはり「自分が何のために、何を目指して、工場を建てるのか」をしっかり明確化するべきだと考えます。そこさえ明確なら、あとはタカヤさんが具現化してくれます。逆に、「何のために」「何を目指して」の部分をタカヤさんが示してくれることはありません。そこは発注する側の持ち分、責任であると考えます。

今回、タカヤさんと組んで新しい工場を建てたこと、何かこう「いい仕事」ができた気がするのです。タカヤさん、ありがとうございました。これからも日本の製造業のためにがんばってください!

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