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コラム記事
工場の改修・改善

【施工事例あり】工場の内装にこだわるべき理由と作業効率・安全性を高めるポイント

工場の内装は単に、見た目だけではなく、作業効率や安全性を左右する重要な要素です。適切な内装設計によって従業の動線が改善されれば、事故のリスクが減少するとともに、日々の業務がスムーズに行え、作業効率を維持・アップできるようになります。
また近年は人手不足も企業の大きな課題となっていますが、こうした課題解決のために、工場のハード面にも目を向けることが重要視されつつあります。
そこで本記事では、工場の内装にこだわるべき理由と、作業効率・安全性を高めるための内装のポイント、業者の選び方について解説していきます。

工場の内装にこだわるべき5つの理由

はじめに工場の内装にこだわるべき主な理由5つをご紹介します。

工場の内装にこだわることの重要性を理解し、具体的な行動につなげられるようにしましょう。

作業効率の向上

工場の内装は作業効率を大きく左右する要素の一つです。具体的には、適切な照明や作業空間の設計、動線の最適化により、従業員がより快適かつ迅速に業務ができる環境をつくります。

清潔で最適な照明がある場所は、従業員の視認性や集中力を高めてミスを減らします。また、作業スペースが適切に設計されていれば、従業員の無駄な動きを省き、効率的に作業を進めることができるでしょう。

また、効率を考慮した動線や、機器・工具が整理整頓された内装レイアウトは探し物に費やす時間が削減され、全体の生産性が向上します。このように、工場の内装を改善することで、作業のスムーズな流れを支え、生産効率の向上が期待できるのです。

安全性の向上

工場の内装にこだわる理由として、安全性の向上も挙げられます。

内装においては、適切な照明、滑りにくい床材の選定、緊急時の避難路の明確化などが代表例ですが、これらの対策は、作業中の事故や怪我のリスクを減少させるだけでなく、火災などの緊急時においても従業員の安全を確保します。

さらに、安全性に配慮した内装は従業員の安心感を高め、その結果、作業効率の向上にも貢献するでしょう。

モチベーションの向上

働く環境の快適性は従業員のモチベーションに直結します。つまり工場の内装が従業員のモチベーションに及ぼす影響は大きいというわけです。

また、おしゃれなデザインや清潔で整理整頓された環境は、より自分が働く場所に対する誇りが生まれ、日々の業務への熱意を持続させることができるのです。

したがって、投資を惜しまず快適な工場環境を作り出すことは、従業員の満足度と長期的な生産性の向上に直結すると言えます。

企業イメージの向上

工場の内装は、企業イメージの向上と人材獲得においても重要な役割を果たします。現代では、作業環境の質が企業の評価を左右する重大な要素となっており、特に若い世代の労働力にとっては、快適でおしゃれな職場が魅力的な働き手を引きつけるポイントとなります。

また、明るく清潔感のある内装は、訪れる顧客や取引先に対してもポジティブな印象を与え、信頼性の象徴ともなります。従って、内装は企業イメージを高め、取引先とのビジネスチャンスの拡大・優秀な人材の確保に直結する大事な要素と言えるでしょう。

コスト削減

内装にこだわると初期投資は必要ですが、長期的に見ればコスト削減に繋がります。例えば、エネルギー効率の良い照明や機器の導入により電力消費を抑え、耐久性の高い内装材を選ぶことで、修繕の頻度や費用を削減することができるのです。

また、従業員のモチベーションを高められるような内装は、離職率の低下や生産性の向上につながり、間接的ながら経済的利益をもたらすでしょう。

作業効率と安全性を高めるための内装のポイント7つ

次に、工場の内装で作業効率と安全性を高めるポイント7つをご紹介します。

照明:明るさと色温度を調整

工場照明の明るさと色温度の調整は、作業効率や従業員の安全に直結する重要な要素です。

明るさは、作業に必要な視認性を保つために適切に設定する必要があります。一方で色温度は、雰囲気や従業員の業務内容に合わせて選定することが大切です。

例えば、精密作業を行うエリアでは高い明るさと冷たい色の温度を使用することで集中力を高め、一方の休憩エリアでは暖かい色の温度を用いることでリラックス効果を促進します。

なお、工場では基準となる照度が設定されているため、その基準を参考に明るさを決める必要があります。 労働安全衛生規則第604条で定められている照度の基準を確認してください。

参考:工場の照度基準( JIS Z9110 )

なお、照明器具の調光可能な設計やLED照明の導入といった最新技術の採用もおすすめです。

床材:滑りにくい素材を選ぶ

工場の床材選びは安全性を最優先すべきであり、滑りにくい素材が求められます。これは従業員の転倒事故を防ぐだけでなく、作業効率や品質の維持にも直結します。滑りにくい床材としては、粗面加工されたコンクリートや特殊な樹脂を使用した床材が一般的です。

これらは耐久性に優れ、汚れが付きにくくお手入れも容易であり、長期的な使用を考えた場合に経済的。さらに、工場内での物資の移動を考慮すると、耐摩耗性に優れた素材であることも欠かせません。

適切な床材を選ぶことで、安全で快適な作業環境を実現することができるでしょう。

関連記事:工場の床の基礎知識|種類別の特徴・掃除の方法など【塗装・シート・タイル】

壁材:耐久性に優れた素材を選ぶ

工場の壁材は、長期間にわたる使用や様々な環境の影響に耐え得る耐久性に優れた素材を選定することが大切です。それによりメンテナンスコストの削減や工場の機能性の維持が叶います。

具体的には、耐候性や耐熱性、耐薬品性に優れた素材が好ましいです。例えば、金属サイディングや高密度コンクリート、特殊なコーティングが施された壁材などが挙げられます。

また、水洗いが可能な工場の場合は壁や天井に撥水性の高い素材を使うことで清掃性が向上します。何より、工場のそのエリアの特性によって仕上げ材を慎重に選定することが重要です。適切な壁材を選ぶことで、施設の耐久性を高め、経済的かつ効率的な工場管理が可能となるでしょう。

断熱・遮熱:コスト削減と作業効率アップを実現

断熱・遮熱の工夫は、工場運営におけるコスト削減と作業効率の向上に大きく貢献します。鉄骨造りが多い工場は、熱の伝導率が高く、風通しも良くありません。そのため、夏の暑い時期になると工場内の温度が上昇し、従業員にとっては過酷な環境になることも少なくありません。

空調を使用できるとはいえ、空調の効きが良くないということも起こるため、そんなときに「内装」において断熱や遮熱を行うのがおすすめです。

断熱や遮熱は、屋根や壁などの工場構造体に適用されるのが一般的ですが、「内断熱(建物の内側、室内側の壁に断熱材を取り付ける方法)」も。断熱・遮熱効果のある複層ガラスやフィルム、遮熱カーテン、遮熱ブラインドなど、簡単に取り付けられるものが多くあります。

工場の稼動に大きな支障を出すこともなく、遮熱効果が得られるため早期に検討してみると良いでしょう。

動線:作業の流れに適した無駄のない動線を

工場における作業の流れをスムーズにし、生産性を高めるためには、適切な動線の設計が不可欠です。商品がどのように移動してくるのか、従業員がどのように動くのかなどを把握した上で内装レイアウトを決めます。

これにより、無駄な動きが減少し作業効率が向上します。実際に作業している場面をイメージしながら、具体的に内装を決めていきましょう。

関連記事:工場のレイアウトを最適化する!考え方・手順の概略まとめ

デザイン・色:従業員のモチベーションアップ、見やすさをアップし事故防止へ

工場のデザインや色は単に美観のためだけではありません。明るく活気のある色彩は従業員のモチベーションを高める効果があり、職場の雰囲気を改善することで生産性の向上にも期待できます。

一方で、安全エリアや注意を要する区域を特定の色でマークすることで、視覚的に誘導し、作業中の事故のリスクを減少させる役割も。例えば、黄色やオレンジなどの目立つ色を安全ラインに用いることで、従業員は機械の動く範囲や危険区域を直感的に認識できるようになります。

また、配色を工夫することで疲労感を軽減し、作業効率を向上させる効果も期待できるでしょう。十分に検討されたデザインと色は、工場の安全と作業効率の両方を支える重要な要素となるのです。

整理整頓:整理整頓・清掃がしやすい環境を作る

工場での生産効率と安全性向上のためには、整理整頓しやすい環境が欠かせません。これには、適切な収納設備、使用頻度に応じた場所への配置、明確なラベリングを徹底することなどが挙げられます。

例えば、可動式の棚やパレットラックを活用し、空間を柔軟に使えるよう工夫することも効果的です。

整理整頓しやすい環境を作ることで、必要な工具や材料を迅速に見つけられるようになり、作業の効率化が図られ、結果的に生産性の向上につながります。

関連記事:工場の整理整頓の重要性|5Sの目的やメリットと取り組み方のコツ

【画像あり】工場の内装デザイン・作業効率化・安全性にこだわった施工事例!

ここからは実際にファクトリアで施工した事例を、業界ごとに一部厳選してご紹介していきます。

内装の一部写真とともにこだわりポイントもご紹介しているため、気になる事例は詳細もぜひご覧ください。

【食品工場】内装にこだわった施工事例

まずは、食品工場における施工事例をご紹介します。

有限会社与助丸商店様

Point①:最適な作業動線の計画やエリアごとの床の塗分け

Point②:休憩室や事務室は、温かみのあるデザインで落ち着く空間

※施工後のお客様からのお声はこちら

株式会社大森様

Point①:2階の休憩室や事務室は女性目線での空間デザインにこだわる

Point②:スタッフのモチベーションアップや未来の人材が集まりやすくなる仕組みづくりもお手伝い

※施工後のお客様からのお声はこちら

サークルツー食品株式会社様

Point①:製造エリアの、入荷から製造、出荷までの効率的な動線設計

Point②:腐食を防ぐため、一部ステンレス製のパネルを採用するなど、工程に合わせた材料の選定

Point③:内装は外観と合わせて黒を基調としたデザイン

仲野産業株式会社様

Point①:工程ごとの衛生度に合わせたエリア分けなど、清潔な作業環境を維持できる設計

Point②:福利厚生エリアの木目調で温かみのあるデザイン

株式会社瀬戸水産様

Point①:各作業室は工程ごとに分類し、床の色分け

Point②:休憩室は木目の床や家具など温かみのあるカフェインテリアを採用

Point③:休憩や取引先とのミーティング、ソロワークなどの幅広いシーンを想定した空間

株式会社宇和島プロジェクト様

Point①:事務室や会議室はコーポレートカラーの青を取り入れ、統一感のあるデザイン

Point②:休憩室は木目調のカフェようなあたたかみのあるデザイン

株式会社十文字丸善スープ様

Point①:工場内は耐久性・防滑性に優れた塗床を採用

Point②:明るく開放的な食堂兼休憩室は、可動式間仕切りを設置。会議室や研修スペースとしても使用可能

【工業製品】内装にこだわった施工事例

次に、工業製品を作る工場における施工事例をご紹介します。

日本テクノロジーソリューション株式会社様

Point:女性目線での設計を行い、デザイン性に富んだ外観・内装

※施工後のお客様からのお声はこちら

株式会社ヤエス様

Point①:天井高9mの大空間

Point②:応接室にはガラスパーテーションを採用

Point③:食堂は2面採光、屋上スペースと隣接させることで従業員の憩いの場に

※施工後のお客様からのお声はこちら

大洋電熱株式会社様

Point①:オフィスエリアのスタイリッシュな雰囲気

Point②:休憩室は落ち着いて休息をとれるスペースに

Point③:社員同士の交流の場にもなる広々としたキッチン・空間

株式会社リード様

Point①:製造工程や動線に適した設計

Point②:水害を想定した基礎のかさ上げや地震の揺れを考慮した内装の仕上げ

【物流】内装にこだわった施工事例

最後に「物流」における施工事例をご紹介します。

南貨物自動車株式会社様

Point①:社員が安らげる空間を目指し、休憩室には小上がりを設置

Point②:給湯室はオープンなカウンター設け、カフェのようなコミュニケーションが生まれる空間に!

その他、ファクトリアが手掛けた工場の施工事例もぜひご覧ください。

「内装制限」に注意!一部の工場・倉庫が対象となる内装制限とは

特殊建築物にあたる一部の建物では「内装制限」があります。具体的には、火災が発生した際に、内装材の延焼や有害物質による被害を防ぐために、壁と天井の内装材や建物内で使用できる材質、使用箇所を制限するというもので、建築基準法で定められています。

ただし、すべての建物に適用されるわけではなく、倉庫や工場で言えば、自動車車庫や自動車修理工場が対象となります。内装制限の対象となる倉庫でのみ、壁や天井を仕上げる際に、「不燃材料」もしくは「準不燃材料」を使用しなくてはならないため、注意が必要です。

詳しくは「内装制限等一覧表」にてご確認ください。

参考:一般社団法人 日本壁装協会「内装制限等一覧表

失敗しない!工場の内装を依頼する業者の選び方

最後に失敗しない工場の内装業者の選び方を4つのポイントに分けて紹介します。

実績豊富な業者

工場の内装を成功させるために最も重要なのは、実績豊富な業者を選ぶことです。

実績豊富な業者は過去の成功事例から得られるノウハウや膨大な経験に裏打ちされた専門的な知識を持ち、最終的な仕上がりやトラブルへの対応力も高いことが期待されます。

対応力・提案力のある業者

提案力のある業者は、自社のニーズを深く理解し、現場の特性や将来の展望に合わせた最適な提案をしてくれます。将来的なメンテナンスや拡張の可能性も見据えた提案を行うことで、長期的な運用コストの削減や効率化にも繋がります。

そのため、業者選定の際は担当者との直接の会話、提案書の質や問題解決へのアプローチ方法を吟味し、対応力・提案力のある業者を選びましょう。

コストパフォーマンスの高い業者

予算はどのプロジェクトにおいても重要な要素です。まずは見積もりを複数社から取り、内容を比較しましょう。

安さだけでなく、提案内容の具体性やアフターサービスの品質も重要です。費用対効果をきちんと把握し、最終的には総合的な価値を見極めることが、コストパフォーマンスの高い業者選びに繋がります。アフターフォローが充実している業者

工事後のアフターフォローは、工場運営を長期間スムーズに行う上で非常に重要です。アフターフォローが充実している業者は、工事完了後も定期的なメンテナンスや急なトラブルに対応してくれるため、後々の追加コストを抑えることができます。

アフターフォローの内容を事前に確認し、保証期間や対応範囲がニーズに合っているかを考慮しましょう。

まとめ:工場の内装にこだわり快適な職場環境を実現しましょう

工場の内装にこだわることは、従業員の労働環境やモチベーションが向上し、生産効率の改善や社員満足度の向上、企業イメージアップなどさまざまなメリットをもたらします。

内装への投資は長期的な企業の利益に結びつくため、この記事をきっかけに工場や倉庫の内装を見直してみてください。

なお、工場や倉庫の内装にお悩みの方、内装工事を検討している方はぜひ私ども【ファクトリア】へお任せください。いい意味で「工場らしくない」おしゃれな内装の作業環境と働きやすさを両立させた工場建築を実現いたします。

工場建築のトータルサービスブランドとして、御社の現状やニーズに合わせたご提案をいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

 

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