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工場の有効な「ほこり対策」まとめ!ほこりのリスクや発生原因もご紹介

工場での「ほこり」は時に見過ごされがちですが、商品の質の低下や事故、異物混入など大きな問題を引き起こすリスクとなり得ます。そのため適切な対策をとり、ほこりがもたらすリスクも排除することが欠かせません。

そこで本記事では、工場におけるほこりのリスクや発生原因を解説した上で、具体的な対策方法をご紹介します。

工場のほこり問題にお困りの方、対策を検討中の方はぜひ最後までご覧になり、問題が起きる前に対策をとってほこりのリスクを徹底的に避けましょう。

工場におけるほこりのリスク

工場において懸念されるほこりのリスクは、主に以下の通りです。

  • 異物混入
  • 製品の質の低下
  • 従業員の健康被害
  • 火災の発生

どのようなリスクとなるのかをより詳しく、1つずつ見ていきましょう。

異物混入

工場内でのほこりによる異物混入は、製品の品質に直接的な影響を及ぼします。特に食品や医薬品製造においては、ほこりによる異物混入は消費者の安全を脅かす危険が高まってしまいます。

異物混入が発覚すれば、製品のリコールや企業の信頼性の低下、法的な問題が発生することもあるでしょう。ほこり対策が不十分なことにより、市場でのイメージの低下を招き、売上や経営にも影響が出かねません。

製品の質の低下

ほこりが工場の製品に影響を与えることによって、品質が低下する可能性があります。特に精密機器や電子部品においては、ほこりがパフォーマンスの低下や初期不良を引き起こす大きな要因となるのです。

また、ほこりが製品の表面に付着することで外観が損なわれ、傷や汚れが原因でクレームを受けることもあります。

従業員の健康被害

工場内に存在するほこりは、従業員の健康に深刻な影響を与える懸念もあります。長期間にわたるほこりの吸入は、呼吸器疾患やアレルギー反応を引き起こす原因となります。

特に微細なほこりは肺の奥深くに到達しやすく、適切な対策がとられていなければ大きな健康被害を引き起こすリスクが高まります。

火災の発生

工場内でのほこりは、特定の条件下で火災を引き起こす可能性があります。特に火花や静電気が発生する場所では、ほこりが燃えやすい環境を作り出し、引火の危険性が高まってしまう状態です。

火災は工場資産、ときに人の命まで奪ってしまう重大な事故です。人的損失や設備の損失を回避するためにほこり管理は欠かせません。

工場にほこりが発生する原因

そもそも「ほこり(埃)」は、空気中に浮遊する微細な物質が絡み合って形成されたものです。

要因としては、布や衣類からの繊維、空気中の塵や砂、人の髪の毛、ダニの死骸などが挙げられます。これらの微細物質が空気の流れなどにより移動し、物の上に堆積することでほこりとなります。

特に工場ではこれが機械や製品に悪影響を及ぼすことがあるため、適切に対策を講じるためにもまずはほこりの発生要因を理解しなければなりません。以下に、主なほこりの発生原因について解説します。

天井や天井裏からの落下

工場では天井が高く設計されていることが多く、清掃が難しいことからほこりの蓄積が起こりやすい場所です。天井や天井裏に堆積したほこりは時間の経過とともに下に落下し、工場内の空気を汚染する原因となります。

また、このほこりが換気によって室内を循環することもあります。

布製品などからの自然発生

工場内で使用される布製品は、ほこりの自然発生源となることが多いです。特に、作業着や拭き布、フィルター材料などが原因で、これらが擦れたりほつれたりすると微細な繊維が空気中に放出されます。

このため、布製品を扱う工場では特に、布製品の管理や使用範囲の制限が重要です。また、定期的な洗浄や点検を行うことでほこりの発生を抑えることが可能です。

人による持ち込み

人の出入りが頻繁な工場では、従業員や来訪者が衣服や靴に付着したほこりを持ち込むこともあります。

これは一般的なほこりの発生要因となります。

エアコン(空調機)の使用

エアコンは快適な環境を維持するために欠かせませんが、経年劣化によって内部に取り込んだほこりが堆積し、風と共に放出されるリスクがあります。

空調機のフィルターは定期的に交換や清掃を行う必要があり、十分なメンテナンスを怠ると異物の発生源となってしまうことがあるでしょう。適切な管理がなされていない空調システムでは風にのったほこりが宙を舞い、工場内の製品に悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。

ほこり対策を行う上で押さえておきたい基本的な考え方

工場内でのほこり問題は、多様な原因から発生し、それぞれの工場に適した対策が求められます。

効果的なほこり対策を講じるためには、根本的な「発生させない」「持ち込ませない」「発見したらすぐに取り除く」という基本的な考え方に基づくアプローチが必要です。3つの考え方をもう少し詳しく見ていきましょう。

発生させない

第一に、ほこりの発生を未然に防ぐことが重要です。工場内でほこりが多発する場所を特定し、適切な対策を講じることが求められます。

また、使用する原材料や製品の素材を見直し、ほこりを発生しにくいものへの切り替えも有効です。定期的な清掃や点検を行い、ホコリが発生しにくい環境を常に保持することが求められます。

持ち込ませない

外部からのほこりの持ち込みを防ぐことも、重要な対策です。

人の出入りや物品の搬入によるほこりの侵入を防ぐための対策を講じて、ほこりを持ち込ませない環境づくりが求められるでしょう。

発見したらすぐに取り除く

ほこりを発生させず、持ち込みを防いでも、なお残るほこりは迅速に除去することが肝心です。ほこりは気流に乗って広がるため、こまめに除去しなければ蓄積します。

特にほこりが発生しやすい環境では、定期的な清掃と合わせて適切な設備を利用することで、工場内の空気を清潔に保ちやすくなります。

工場における有効なほこり対策

前述した工場内で有効なほこり対策の考え方をもとに、現場での効果的な方法をご紹介していきます。

  • こまめな清掃
  • 定期的な換気
  • 防塵塗装
  • 集塵機の利用
  • ゾーニング
  • エアシャワーの導入
  • ドックシェルターの導入
  • 掃除しやすい設計にする
  • ほこりを生まない設計にする

これらの対策を講じることでほこりの発生を未然に防ぎ、衛生的な環境を維持することができます。それでは、1つずつ見ていきましょう。

こまめな清掃

ほこり対策の基本となるのはこまめな清掃です。日常的に清掃を行うことで、ほこりの発生源を取り除き、蓄積を防ぎます。床や作業台、機械などの日常的に使用する箇所は、清掃をルーティンに組み込むことがおすすめです。

特に、清掃が行き届きにくい天井や天井裏は、ほこりの温床となりがちなため、専門の清掃業者に定期的に依頼することも検討しましょう。

また、布製品には水洗いやスプレーを用いてほこりを防ぐなど、効果的な対策を心がけてください。

定期的な換気

工場内のほこりを外へ排出するには、定期的な換気が欠かせません。窓を開けるだけでは十分でないこともあるため、換気システムの導入を検討するとよいでしょう。

ルーフファンやユニットファンを活用することで、室内の空気循環を促進し、ほこりが循環するのを防ぐことができます。しかし、こうした換気設備のフィルターのこまめな点検と清掃を怠ると逆効果になる恐れがあるため注意が必要です。

防塵塗装

防塵塗装は、床などからほこりが舞い上がるのを防ぐ有効な手段です。この塗装により、施工したエリア内でのほこりの拡散を抑えることができます。

滑り止めや静電気対策が施されている塗料を選ぶことで、さらに安全性を高めることができるでしょう。

また、短い工期で済むほか、低コストでの導入が可能な点もポイント。ただし、カラーバリエーションは限られているため、ゾーニングを考慮しつつ導入を検討すると良いでしょう。

集塵機の利用

発生したほこりを即座に除去するためには、集塵機の利用が有効です。特定の作業エリアや機械設備に設置することで、ほこりが避けられない作業環境でもほこりの除去が可能になります。

特に、ほこりの存在が生産に悪影響を与える製造過程においては、集塵機を積極的に活用しましょう。集塵機は小規模なものから大規模なシステムまでさまざまなタイプがあるため、自社のニーズに合った機器を選んで活用してみるのをおすすめします。

ゾーニング

工場内のほこりを効果的に管理するためには、ゾーニングも重要です。ゾーニングとは工場スペースを異なる衛生レベルで明確に分けることを言います。

その中で特に高い衛生基準を必要とするエリアに入るためには、専用の衣服を着用し、エアシャワーを利用するなどの対策が有効。これにより、ほこりの持ち込みが最小限に抑えられ、クリーンな環境が維持されるのです。

このようにエリアを明確に分けることにより、生産プロセス全体の効率を保ちながら、衛生管理を強化できます。

エアシャワーの導入

工場の衛生管理において、エアシャワーの導入は非常に有効です。エアシャワーは主にクリーンルームの出入り口に設置される装置で、強力なエアフローを使って衣服などに付着したほこりや髪の毛を除去するものです。

従業員がエアシャワーを正しく利用することによって、クリーンルームへほこりの持ち込みを防ぐことができ、工場全体の清潔度が向上します。

ドックシェルターの導入

ドックシェルターは、工場と外部のトラックとの接続箇所を密閉し、外気の侵入を防ぐ装置です。これによりほこりや害虫の侵入を防ぐことができます。

特にクリーンな環境を維持する工場においては、ドックシェルターの導入が効果的です。また、外気の影響を受けずに荷物を出し入れすることが可能なため、商品の品質維持にも役立ちます。

掃除しやすい設計にする

工場内を清掃しやすく設計することは、衛生管理の基本です。壁と床の接合部分にRを設けることでほこりがたまりにくくし、排水性能を向上させた床材を選ぶと効果的です。

また、耐水性の高い壁材の使用や、清掃しやすい配管設置を行うことで、工場の維持管理がより容易になります。これにより従業員の清掃に対する負担を軽減でき、全体として工場内の5S活動を促進できるでしょう。

関連ページ:清掃しづらい工場を、もっと簡単に清潔な環境を維持できるクリーンな工場へ

ほこりを生まない設計にする

ほこりを発生しにくい設計にすることも重要です。特に、ダクトや配管はほこりが蓄積しやすいため、天井裏にこれらを設置することが推奨されます。また、壁材を剥がれにくいものにすることで、ほこりの発生を防ぐこともできるでしょう。

エアコンもほこりを巻き上げにくいタイプを選ぶのがおすすめです。これらの対策を組み合わせることで、工場内におけるほこりの発生を最小限に抑え、より清潔な生産環境を実現することができます。

各工程や作業の特性を理解し、適切な設備と設計でほこりのリスクを抑えましょう!

【参考】ファクトリアの「ほこり対策」に関する施工事例

最後に、弊社ファクトリアで施工したほこり対策に関する事例をご紹介します。

⾐類の埃を取り除くため、自動のエアシャワーを採用。また、水産物の加⼯エリアは⼊隅をRにしたり、ドアの上部を斜めにしたりと、埃がたまるのを防ぎ、清潔に保てる⼯夫をしています。

入出荷口に気密性の高いドッグシェルターを設置。また、各作業室は工程ごとに汚染区域・準清潔区域・清潔区域に分類し床の色分けを行っています。

『人』『物』の流れを一筆動線にて計画し、汚染区域から清潔区域への移動を抑制。また、部屋ごとに床を色分けすることにより、汚染エリア・清潔エリアの明確化を図っています。

その他の事例:工場建設・工場建築のファクトリアの施工実績一覧

まとめ 工場のほこり対策は設計段階から検討を!

ほこりは生産効率を低下させるだけでなく、製品の品質低下や異物混入トラブル、従業員の健康に悪影響を及ぼすなど様々なリスクをもたらします。そのため、有効なほこり対策を講じて未然に問題を防ぐことが求められます。

もちろん発生したほこりを除去することも必要ですが、工場におけるほこり対策では、ほこりを生みにくい工場を設計段階から検討することが何より重要です。

私ども「ファクトリア」では、これまでの豊富な実績を活かし、企業ごとのニーズに応じた最適な工場設計・工場建設を行っております。ほこりを生みにくい工場設計、工場のほこり対策に関するお悩みごとがありましたら、ぜひファクトリアにお任せください。

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