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食品工場の建設まるわかり!注意点・必要な機能や対策・建設費用の考え方

食品工場の建設は、安全で高品質な食品を消費者に届けるための重要な第一歩です。食品工場の建設は、衛生面などほかの工場にはない特有の注意点や考慮すべき点があり、決して簡単なプロジェクトではありません。また技術の進歩のほか法令の改正や条例などにより、過去の経験がそのまま参考になるとは限りません。

この記事では、食品工場を建設する際知っておくべきことの概略をまとめます。具体的には、求められる機能・設計から建設までの注意点・欠かせない対策・費用・法律などを網羅的に説明していきます。食品工場建設を検討されている方は、安全で効率的な工場建設実現のため、ぜひ参考にしてみてください。

▼この記事でわかること

・食品工場建設において、①立地 ②ゾーニング・動線・構造 ③空気の流れ ④温度管理 ⑤製造設備などの注意点をおさえておくべき

・食品工場の建設で求められる機能は主に、①安全性・衛生 ②生産性 ③メンテナンス性 ④適切な労働環境の4つ

・食品工場で欠かせない対策は8つ!①防虫対策 ②異物混入対策 ③熱中症対策 ④結露対策 ⑤省エネ・節電対策 ⑥フードディフェンス ⑦SDGsや環境問題への対応 ⑧人手不足対策(自動化)

・ファクトリアの施工事例も多数ご紹介!

 

食品工場建設に求められる機能など

食品工場の建築でとくに求められる機能についてまとめます。具体的には次の3点です。

・安全性・衛生

・生産性

・メンテナンス性

・適切な労働環境

1つずつ見ていきましょう。

1 安全性・衛生

食品工場の建設において、当然のことではありますが安全性の確保・衛生面の配慮はとても重要です。

まず、害虫や害獣への対策が必要です。外部から侵入できないように経路となりうる場所を作らないことと、内部で発生しないように温床となりうる場所を作らないことが求められます。

ホコリにも対策しなくてはなりません。作業内容に応じてホコリを持ち込まないような構造にしたり、ホコリが付きにくい建築素材や舞いにくい設備を選んだりしなくてはなりません。

雑菌を持ち込まない構造や設備環境も必要です。もちろん内部で繁殖することのないような環境づくりも求められます。

さらに異物混入対策として、衣服などに付着した異物を持ち込まないような設備・構造、工場内の建築素材選びが必要です。

以上のような製品の安全性・衛生のほか、作業の安全性も求められます。製造する食品によっては素材を切断したり加熱したりする工程があることでしょう。そういった工程も安全に作業できなくてはなりません。

2 生産性

さらに、高い生産性を持つことも求められます。食品の製造は、生産性を高めるのが難しいとよく言われます。実際、食品製造業の労働生産性は製造業全体の約60%にとどまっています。

製品によっては季節による変動が大きく、生産性を高めるのが難しい場合もあります。例えば、インスタントラーメンやアイスクリームは季節による消費量・生産量の増減が激しく、通年で安定的に生産することができません。それにより生産性が低くなってしまいます。

しかし、それだからこそなおさら工場は高い生産性が見込めるように建設しなくてはなりません。集中的に生産できる時期に効率よく生産することが求められるからです。作業手順や動線の効率に即したレイアウトなどが必要となります。

3 メンテナンス性

安全性ともかかわりますが、メンテナンス性が高くないと製品の品質に大きな問題が起こる可能性があります。またメンテナンスに時間・手間がかかる場合は生産性にもかかわります。

具体的には、まず壁や天井の耐水性があります。さらにひびは細菌の発生源となりうるため、床のひび割れ防止も必要です。また素材ということでいうと、金属部分も錆びにくいステンレスにするとメンテナンス性が高まります。

さらに近年では清掃しやすく・ホコリが溜まりにくくなるように、壁と床の接点にアールを付けるなどの工夫がされています。

さらに排水溝や排気口はクリーニングがしやすいような構造にします。また排水溝より排水桝の方が衛生上の管理・メンテナンスが容易です。

4 適切な労働環境

食品工場の建設において重要な要素の一つが、適切な労働環境の整備です。特に食品工場は衛生管理が厳しく、体力的な負担も大きいため、働きやすい環境を整えることで従業員の健康と安全を守ることが求められます。

労働環境の改善には、ストレスを感じない衛生管理手法の導入や、作業環境に適した温湿度管理の実施が欠かせません。

また、従業員の作業効率と安全性を考慮したレイアウトも重要です。作業動線を最適化し、無駄な移動や作業を減らすことで疲労軽減と生産性向上に繋がります。さらに、騒音や振動を抑制する設計や十分な照明を確保することも、快適な労働環境のために不可欠です。

食品工場建設の注意点

次に、食品工場を建設する際に注意すべき点をまとめます。ここでは次の5つの点についてまとめます。

・立地
・ゾーニング・動線・構造
・空気の流れ
・温度管理
・製造設備など

1つずつ見ていきましょう。

注意点1 立地

工場周辺の環境や立地は、工場の衛生や安全性を左右します。

害虫や害獣(ネズミなど)がいない場所を選ぶ必要があります。飲食店が近いと、害虫・害獣がいる可能性が高まります。飲食店街の近くは避けましょう。

さらに煤煙・塵埃の量など外気のクリーンさも問題となります。近隣にほかの工場がないかを確認しましょう。ある場合は距離はどのぐらいか・年間を通じて風向きはどちらからどちらに流れるかを確認します。ただし工場で製造しているものによります。煤煙を排出しない工場であれば問題ありません。

そのほか、土地の水はけなどもチェックします。高低差による排水のしやすさなどを確認しましょう。

製造に水を使う場合は水質も確認します。どこまで土地選びが自由にできるかにもよりますが、名水で知られた土地ならイメージアップにも有効です。

注意点2 ゾーニング・動線・構造

工場内のゾーニングも重要です。食品工場の衛生管理では、「人」「物」「空気」の動き・流れに注意を払います。ゾーニングはこのうち「人」「物」の流れをコントロールするものです。作業者が作業する工程や手順をもとにしてレイアウトを設計します。

ゾーニングは次の3つの区域に分けて衛生管理を行います。

・汚染区域…外部と接触のある区域(例:検品室・材料保管庫・廃棄物保管庫・下処理室など)
・準清潔区域…計量・仕込み・加工などを行う清潔度が求められる区域(例:仕込み室・調味料調合室など)
・清潔区域…最も高い清潔度が求められる区域(例:盛り付け室・包装室など)

汚染区域と清潔区域が隣り合わないようなレイアウトとし、入荷から出荷までの流れが「汚染区域→準清潔区域→清潔区域→準清潔区域→汚染区域」となるのが理想的です。より清潔度の高いところへ入る境目に前室を用意し、粘着テープやエアシャワーで異物混入を避けます。

トイレの位置は清潔区域から離します。作業の効率を考えると非効率ではありますが、衛生を優先します。

また、ゾーニングと同様に動線設計も重要です。動線は人や物が移動する経路と流れのことを指し、生産ラインを中心に、材料の受け入れから出荷までの工程を効率的に配置することが重要です。

これにより、生産性の向上だけでなく、コスト削減や時間の無駄も大幅に減少させることが可能になります。交差や逆流を避けることで汚染リスクを最小限に抑えることもできるでしょう。
そのほか、建物の構造や設備については外壁に窓を付けないことも、衛生管理において有効です。虫の侵入・ホコリが舞う・結露をすべて防ぐことができます。

これらの要素を総合的に考慮することで、安全で衛生的な食品生産環境を構築できます。

注意点3 空気の流れ

「人」「物」はゾーニングで管理しますが、「空気」の流れは換気や空調の設備でコントロールします。最も清潔な区域から清潔度の低い区域に向かって空気が流れるような計画作りが求められます。

具体的には、「清潔区域→準清潔区域→汚染区域」の順に空調や給排気で陽圧(気圧を高くすること)とし、清潔度の高い区域から低い区域へと空気の流れを作ります。

そのほか、換気扇は虫の侵入経路となる場合があります。フィルターを取り付けたり、設置する位置に注意してゴミ箱の近くは避けるなど工夫する必要があります。

またエアコンのほこりが舞う可能性もあります。対策としては、自動清掃機能付きのエアコンや清掃しやすい構造のエアコンが有効です。設備の機能に頼りすぎず、定期的な清掃を行う事が重要です。

注意点4 温度管理

食品の腐敗を防ぐために、適切な温度を保つことのできる設備が必要です。温度管理には、空調や換気の設備のほか空間の気密性なども検討しておくことが大切です。

温度については自動管理が一般的ですが、運用面でも機械任せにせず、いざというときのために定期的に室温をチェックする仕組み作りが求められます。

温度のほか、製品によっては湿度の管理も重要です。そもそも湿度が高いと細菌が繁殖する可能性が高まってしまいます。

注意点5 製造設備など

製造設備や室内の建材も、汚染の拡大や異物混入を防ぐという観点から注意が必要です。

扉や蛇口は触れずに使えるようなタイプが好ましいと言えます。多くの人が触れる場所は細菌が付きやすく、さらに細菌が付着した場合に拡散される可能性を孕んでいます。しかし例えば、センサー付きの扉や足のペダル操作で水が出る水道などは、手を使う必要がなくリスクを抑えることができます。

また室内の壁・床・天井は、はがれにくい素材なら異物混入を避けることができます。天井は、ホコリのつきにくい凹凸のない素材が衛生上安心です。

食品工場における欠かせない対策

食品工場が安全で持続可能な運営を実現するためには、さまざまな対策が必要です。

防虫や異物混入、熱中症など、労働環境と製品品質を守る取り組みが重要です。また、環境問題や人手不足への対応も欠かせません。以下に、これらの対策について詳しく見ていきましょう。

防虫対策

食品工場における防虫対策は、製品の品質維持と安全確保のために極めて重要です。害虫は食品に直接的な被害を与えるだけでなく、病原菌を媒介し、食中毒のリスクを高める可能性があります。

効果的な防虫対策としては、まず工場の構造的な対策が挙げられます。建物の隙間を塞ぎ、窓や出入り口には防虫ネットを設置することが基本。また、定期的な清掃と整理整頓を徹底し、害虫の侵入経路や繁殖場所をなくすことも重要です。

さらに、外部からの侵入を防ぐために、原材料の搬入時には入念なチェックを行い、保管場所も適切に管理する必要があります。

近年では、粘着シートや殺虫剤だけでなく、フェロモントラップや超音波を利用した防虫対策も導入されています。これらの対策を組み合わせることで、より効果的な防虫環境を構築し、安全な食品製造を実現することができるでしょう。

関連記事:【倉庫や工場の防虫対策まとめ】発生源から考える防虫対策やリスク回避術

異物混入対策

食品工場における異物混入は、消費者の信頼を大きく損なう重大な問題です。異物の種類は多岐にわたり、金属片やプラスチック片、髪の毛、虫などが挙げられます。

これらの異物混入を防ぐためには、製造工程全体における徹底的な対策が必要です。まず、原材料の受け入れ時には、異物の混入がないかを入念にチェックします。製造ラインにおいては、金属探知機やX線検査装置などを導入し、異物を早期に発見できるようにします。

また、従業員の衛生管理も重要であり、作業着や帽子、マスクの着用、定期的な手洗いを徹底。さらに、製造設備のメンテナンスも欠かせません。

定期的な点検と清掃を行い、異物の発生源を特定し、対策を講じることが重要です。近年では、AIを活用した画像認識技術による異物検出システムも開発されており、より高度な異物混入対策が可能になっています。

関連記事:食品工場の衛生管理は生命線!HACCPや5S、身だしなみのポイントを整理

熱中症対策

高温多湿な環境は食品工場特有の労働環境とも言えますが、これが従業員の熱中症リスクを高めてしまします。特に夏場は、室温が40度を超えることも珍しくありません。

熱中症対策としては、まず作業環境の改善が重要です。遮熱塗料や断熱材の使用、換気設備、スポットクーラーの設置などで作業環境を改善し、労働者の安全を確保することが重要です。

また、従業員にはこまめな水分補給と休憩を促し、体調が悪くなった場合には速やかに申し出るように周知しましょう。さらに、冷却ベストや空調服などの保護具を支給することも有効です。

従業員が安全に作業できる環境を確保できれば、生産性維持にも繋げることができます。

関連記事:工場の暑さ対策の具体例とは?設備・グッズ・その他に分けて解説

結露対策

食品工場における結露は、カビや細菌の繁殖を促し、食品の品質低下や食中毒のリスクを高める要因となります。結露は、工場内の温度差や湿度が高い場合に発生しやすく、特に冷蔵・冷凍設備周辺や、換気が不十分な場所で起こりやすいものです。

結露対策としては、まず工場の断熱性能を高めることが重要です。壁や天井に断熱材を導入し、温度差を小さくすることで結露の発生を抑えることができます。

また、換気設備を適切に設置し、工場内の湿度をコントロールすることも重要です。さらに、冷蔵・冷凍設備周辺には除湿機を設置し、湿度を下げることもおすすめ。定期的な清掃も重要であり、結露が発生しやすい場所を重点的に清掃し、カビや細菌の繁殖を防ぎましょう。

関連記事:工場の結露対策総まとめ!【天井裏・天井・床・ダンボール・機械】

省エネ・節電対策

食品工場における省エネ・節電対策は、コスト削減だけでなく、環境負荷低減にも繋がる重要な取り組みです。食品工場は、冷蔵・冷凍設備やボイラーなど、多くのエネルギーを消費する設備を使用するため、省エネ・節電の余地が大きい場所です。

まず、設備の効率的な運用が重要です。古い設備を新しい省エネ型設備に更新したり、設備の稼働状況を最適化したりすることで、エネルギー消費を削減することができます。

また、工場内の照明をLED照明に変更したり、自然光を有効活用したりすることも有効です。さらに、太陽光発電やバイオマス発電などの再生可能エネルギーを導入することで、化石燃料への依存度を下げ、CO2排出量を削減することができます。

これらの取り組みにより、運営コストを削減し、地球環境への配慮も実現できるでしょう。

関連記事:工場の省エネを実現!具体的な省エネ対策・アイデアを紹介(事例あり)

関連記事:工場の省エネルギー施策のアイデアまとめ|管理・運用と機器導入に分けて解説

フードディフェンス

フードディフェンスとは、食品への意図的な異物混入や毒物混入を防ぐための対策です。近年、食品への異物混入事件が多発しており、フードディフェンスの重要性が高まっています。

フードディフェンス対策としては、まず従業員のセキュリティ意識を高めることが重要です。従業員に対して、不審者や不審物に対する注意喚起を行い、セキュリティ教育を徹底しましょう。

また、工場への入退室管理を厳格に行い、部外者の侵入を防ぐことも重要です。さらに、監視カメラや警備システムを導入し、工場内の状況を常に監視することも有効。近年では、AIを活用した顔認証システムや行動分析システムも導入されており、より高度なセキュリティ対策が可能になっています。

これにより、工場全体の安全性を高め、食品の安全性を確保することができるでしょう。

SDGsや環境問題への対応

食品工場は、食品廃棄物や排水など、環境負荷が大きい産業の一つです。近年、SDGsや環境問題への関心が高まっており、食品工場もこれらの問題に積極的に取り組む必要があります。

まず、食品廃棄物の削減が重要です。製造工程で発生する食品廃棄物を減らすために、原材料のロスを最小限に抑えたり、廃棄物を堆肥やバイオガスに変換したりする取り組みが必要です。

また、排水処理も重要で、工場から排出される排水を適切に処理し、河川や海洋への汚染を防ぐ必要があります。

人手不足対策(自動化)

食品工場における人手不足は深刻な問題となっており、自動化による省人化が求められています。自動化によって、人手不足を解消するだけでなく、生産性の向上や品質の安定化も期待できます。

例えば、在庫管理や品質検査の自動化、製品の梱包作業の自動化により、労働生産性を高めることができれば、従業員の負担も軽減できるでしょう。

また、ロボットを活用したピッキングや盛り付け、AIを活用した画像認識技術による品質検査も自動化されています。これらの自動化技術を導入することで、人手不足を解消し、より効率的な食品製造を実現することができます。

関連記事:食品工場の自動化のポイントやロボットの導入メリットをご紹介

食品工場建設とHACCP

HACCPとは、「Hazard Analysis Critical Control Point」の頭文字を取った国際的な衛生管理手法です。「ハサップ」や「ハセップ」などと読み、日本語では「危害分析重要管理点」と訳されています。工場の設計段階からHACCPを意識することにより、建設後の設備投資を最低限に抑えることが可能となります。

改正食品衛生法案により、2021年6月までに『原則全ての食品等事業者はHACCPに沿った衛生管理に取組むこと』と決められ、すでにHACCP基準の衛生管理が制度化されています。任意だったHACCP導入が義務化されているということです。

HACCPを構築していくための手順が「7原則12手順」で、食品関係の事業者はこの手順を守らなくてはいけません。工場を建設する際にかかわるレイアウトや設備は、この7原則12手順にもかかわってきます。とくに手順4から手順8に当たる、製造工程の把握や危険要因分析・重要管理点・管理基準などに関係します。

建設の時点でHACCPを踏まえておくことで、改善点を減らすことができ追加の費用を削減できます。

食品工場の建設費用

検討段階で費用の目安を知りたいとお考えかもしれませんが、条件によって大きく異なるため見積もりを取るのが最も確実です。とは言え、検討の材料がまったくないわけではありません。検討の参考になる事項を以下にまとめます。

工場建築は素材・構造によって費用に違いがあります。食品工場では「鉄骨造」が多くを占めます。鉄骨造は食品工場に限らず工場建築の大部分を占める構造です。

国交省の2024年「建築着工統計調査」によると鉄骨造の全国平均の坪単価は、約115.6万円/坪となっています。ただしこれは食品工場以外も含めた全工場の平均値です。食品工場は換気・温度管理・気密性などについて通常より高い品質・精度が必要なため、費用もかさむ可能性があります。また、工場の形状・地盤の強度などによっても費用は大きく変動します。地域によっても相場は大きく変わります。

メーカーの提示する目安の金額もまちまちです。いろいろなメーカーのサイトを見ると60万~150万/坪の間ぐらいになっていますが、単純な比較はできません。どこまでを標準の費用とするかの基準がメーカーによって異なり、それぞれ違う条件で算出しているからです。

鉄骨造が一般的ということが参考にはなりますが、やはり実際に自社の場合の見積もりを取るのが最も確実です。

食品工場建設時に知っておくべき法律

食品工場建設には、建築基準法や食品衛生法など、遵守すべき法規制が数多く存在します。ここでは主要な法律をご紹介します。

・食品衛生法:食品の安全性を確保するための法律で、施設の衛生基準や従業員の衛生管理、食品の製造・加工に関する基準などが定められています。

・建築基準法:建物の安全性や構造に関する基準を定める法律で、工場の設計・建設にあたっては、耐震性や防火性などを考慮する必要があります。

・消防法:火災予防や消火活動に関する基準を定める法律で、工場の規模や構造に応じて、消火設備の設置や避難経路の確保などが義務付けられます。

・工場立地法:工場と周辺地域の環境保全を目的とした法律で、工場建設にあたっては、緑地や環境施設の設置などが求められます。

・都市計画法:土地利用に関する計画を定める法律で、工場の建設場所によっては、用途地域の制限や開発許可が必要になる場合があります。

上記を含む法規制をクリアし、安全で持続可能な工場を建設するためには、専門的な知識と経験が不可欠です。信頼できる建設会社に事前にしっかりと確認し、必要な許可や届出を行うようにしましょう。

食品工場の建設例

実際の建築例を見ないとイメージが湧かないかもしれません。最後に、私どもファクトリアの実績をいくつかご紹介します。

実績1 水産加工工場

施工事例①

たこ加工をメインに、イカ・エビの加工も行う水産加工場です。HACCPを取得するため、「人」「物」の動線、「空気」「水」の流れや製品の特性など細部まで検討を重ね計画を行いました。助成金の活用のサポートも実施しました。

2018年竣工

設計施工

構造:鉄骨造2階建

面積:延床 2,147.40㎡

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浜清水産株式会社様の施工事例

 

施工事例②

HACCP対応の水産加工工場です。製造エリアは搬入経路の異なる原料に合わせた最適な動線計画にこだわり、フードディフェンスを徹底しました。また、効率的な空調システムを採用し、省エネルギーで快適な作業環境を実現しています。

2022年6月竣工

設計施工

構 造:鉄骨造4階建

面 積:延床 2007.47㎡

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株式会社宇和島プロジェクト様の施工事例

 

施工事例③

ナマコやあわびの加工を行う工場です。HACCPの運用のサポートとして、最適な作業動線の計画やエリアごとの床の塗分けを行いました。

2022年12月竣工

設計施工

構 造:鉄骨造平屋建

面 積:延床 395.910㎡

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有限会社与助丸商店様の施工事例

実績2 和菓子製造工場

和菓子を製造する工場です。伝統の和菓子の製法を守りつつ、HACCP対応を意識した衛生的な工場としました。物の動線を一直線にしたり床の勾配を最小限にしたりすることで、作業性を向上する工夫を行っています。ファザードにもこだわりました。

2020年1月竣工

設計施工

構造:鉄骨造1階建

面積:延床 931.18㎡

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株式会社右門第二工場様の施工事例

実績3 食肉加工場

施工事例①

食肉を加工する工場です。動線の最適化を行うなどHACCPに対応。被災地に位置しているため、復興のシンボルとなるように外観にもこだわりました。また太陽光発電ソーラーパネルを設置することで省エネ化を実現。そのほか、助成金の活用のサポートも行いました。

2016年竣工

設計施工

構造:鉄骨造1階建

面積:延床 621.92㎡

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有限会社福相食品工業様の施工事例

 

施工事例②

徹底した衛生管理を実現するための作業導線にこだわった事例です。従業員の方々が各製造場所へ最短ルートで入れるよう、サニタリーを2ヵ所設けました。建物全体でZEB認証も取得し、省エネにも寄与しています。

2025年1月

設計施工

構 造:鉄骨造2階建て

面 積:延床 3241.60㎡

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石井食品株式会社様の施工事例

 

施工事例③

食肉の加工場兼店舗です。既存工場からのアプローチや効率的な動線に配慮した設計を行い、従業員の皆様が快適に働ける環境に配慮しました。

2019年竣工

設計施工

構 造:鉄骨造2階

面 積:延床 326.46㎡

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有限会社今野畜産様の施工事例

実績4 食品加工業

施工事例①

めかぶの加工品を製造する工場です。「人」「物」の流れを一筆動線で計画し、汚染区域から清潔区域への移動を抑制しました。さらに部屋ごとに床を色分けすることにより、汚染エリア・清潔エリアを明確化。震災後の建築であったため、災害に強い建物を実現しました。

2013年竣工

設計施工

構造:鉄骨造2階建

面積:延床 1,901.5㎡

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理研食品株式会社 大船渡工場様の施工事例

 

施工事例

シイタケ菌糸体培養培地抽出物(LEM)を用いた健康食品を製造する工場です。プラントメーカーとも連携を取り、施工的にロスの無い工程管理を実行したことにより、当初の予定より非常に短期間で新工場での製造再開を実現しました。

2015年竣工

設計施工

構 造:鉄骨造2階

面 積:延床 1,694㎡

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野田食菌工業株式会社様の施工事例

実績5 農産物処理加工施設

ワインの醸造工場です。店舗を併設したり工場内に見学通路を設置したりするなど、一般のお客様にも買い物をしたり見学したりして楽しんでいただける地域密着の工場を目指しました。

2006年竣工

施工

構造:鉄骨造2階

面積:延床 2,093㎡

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株式会社エーデルワイン様の施工事例

実績6 スープ製造工場

鶏ガラスープを製造する工場です。スープの原料となる鶏ガラは隣接する食鳥処理工場から調達しており、工場の外観は食鳥処理工場と統一したデザインとなっています。工場内は耐久性・防滑性に優れた塗床を採用し、2階には見学通路を設置しています。明るく開放的な食堂兼休憩室は、可動式間仕切りを設置することで会議室や研修スペースとしても使用することができます。

2020年7月竣工

施工

構造:鉄骨造2階建

面積:延床 2,523.15㎡

詳細ページ

株式会社十文字丸善スープ様の施工事例

実績7 かまぼこ製造工場

施工事例

対米HACCP認証に対応した最新の設計と施工を行ったかまぼこ製造工場です。併設された店舗の一部に和風デザインを採用。工場らしくない落ち着いた外観もポイントです。

2019年竣工

設計施工

構 造:鉄骨造2階建

面 積:延床 1,380.64㎡

詳細ページ

有限会社安岡蒲鉾店(かまぼこ製造)様の施工事例

 

施工事例

創業100年の歴史あるかまぼこ製造の工場です。工場内はHACCPに対応した設計で効率の良い動線づくりを行いました。併設した店舗も外観・内観ともに高級感を演出するシンプルなデザインに仕上げました。

2019年竣工

設計施工

構 造:鉄骨造平屋建

面 積:延床 201.59㎡

詳細ページ

株式会社かねせん様の施工事例

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食品工場の建設は衛生面や法律の遵守など注意すべき点も多く、実績が多くノウハウを蓄積している建設会社に依頼するのが安心です。もしも食品工場建設をご検討中なら、ぜひ私ども「ファクトリア」にご相談ください。

ファクトリアは快適な作業環境を実現し、企業価値を高める工場を目指す「工場建設のトータルサービスブランド」です。上記のほかにも、食品工場・冷凍倉庫の実績が多数あります。

設備や動線など作業性や衛生面・HACCP対応などの品質はもちろんですが、明るくおしゃれな社員食堂など、スタッフのモチベーションアップまで考えた提案をさせていただいております。実績でご覧いただいたように、見学できる工場として「見せ方」と安全性や機能性を両立させるのも得意です。

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