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工場建設・工場建築のファクトリアTOP > 工場・倉庫の改善事例ケースブック > 「きつい」Case05 薄暗い空間に照明やトップライトを導入し、気持ちのよい工場に

「きつい」はこうチェンジ

CASE 05

【課題内容】
薄暗い空間に照明やトップライトを導入し、気持ちのよい工場に

【課題解決内容】
暗く閉ざされた空間での作業は鬱々として精神的に辛くなります。労働災害は事故や怪我だけでなく、精神的な病も含まれます。スタッフに心身ともに健全に働いてもらえるように、労働環境を考える必要があります。

BEFORE...

暗い空間での作業は、ケガだけでなく精神的な疾患を引き起こす可能性も

手元がよく見えず危険
空間を明るく保つのに光熱費もかかる

トップライトで自然光を取り込むことで、明るい工場・事務所を整備

  • R社トップライト

  • S社トップライト

  • 明るい工場

衛生面での問題があり作業空間にトップライトを設置できない場合でも、事務スペースなどにトップライトを採用することで建物の中にいても自然を感じてリフレッシュすることができます。もちろん明るいので照明のコストダウンにもなり、環境に配慮した設備です。

工場・倉庫の薄暗い空間での作業の改善事例・対策

読書をする時やテレビを見る時にちょうど良い明るさを選ぶのと同様に、工場で作業する時にも適切な明るさがあります。

薄暗い空間での工場・倉庫内作業におけるデメリット

読書をする時やテレビを見る時にちょうど良い明るさを選ぶのと同様に、工場で作業する時にも適切な明るさがあります。

工場での明るい・暗いというのはどのように判断するべきなのでしょうか。明るさの感じ方の度合いは人によって変わります。そこで、どれだけ明るいかを数値で表した「照度」という照準があります。照度」は、JIS(日本工業規格)により、作業や活動ごとに細かく決められていて、明るさをLx(ルクス)という単位で表します。たとえば、家の部屋で読書をする時の照度は、300~750Lx、荷積みや荷降ろし作業で30~75㏓、一般の製造工程で300~750㏓、精密機械や電子部品の製造で1500~3000㏓といったように作業内容によって適切な明るさが違います。要するにこれらの適切な照度を満たさない場合に「薄暗い」作業場となってしまいます。そして、薄暗い工場では様々な面でデメリットがあります。具体的にどのようなデメリットを生じるか例を挙げていきましょう。

事故やトラブルに繋がる

多くの機会が稼働し、作業員が働いている工場は、事務所などに比べて事故が起こりやすい場所です。さらに、そして工場における薄暗さは数多くの事故の引き金となります。手元が見えづらくてけがをする、足元が見えづらくて躓く、相手が見えずに人同士の接触に繋がる等様々なものが考えられます。また、薄暗さにより入れ忘れ、異物混入などミスによるトラブルも起こる可能性があります。

作業効率が落ちる

事故が起こらなかったとしても、薄暗い場所では非常に作業がしづらいものです。単純に見づらいのは当然ですが、事故やケガが起きないように恐る恐る作業をすると、どうしても作業効率が悪くなってしまいます。精密作業の多い工場では、特に重大な問題です。さらにその結果業績にも大きな悪影響を与えている可能性もあります。

電気代のコストがかかる

元々暗い工場では、工場内を明るくしたり空間を明るく保つために比較的多くの照明設備が必要になり設備費・光熱費共に多くかかってしまいます。

薄暗い空間での工場・倉庫内作業で起こりうる事故やケガ・トラブル

工場が薄暗いデメリットとして、「事故やトラブル」に繋がる事は先でも挙げた通りで、工場や倉庫で作業する人達にとって決して無視できない点です。工場・倉庫では具体的にどのような事故が発生しているのでしょうか。工場・倉庫の事故というと、大きな爆発事故などを想像する方もいるかもしれませんが、それは一部に過ぎません。最も多いのは、転倒や転落、機械の誤作動などヒューマンエラーによる事故です。薄暗い工場で起こりやすい事故の具体例を見ていきましょう。

工具でのケガ

工場ではさまざまな工具を使って作業をします。この際、暗くて手元がよく見えないと、工具の操作ミスによりケガをしてしまう可能性があります。さらに機械の操作ミスで、他の人を巻き込んだ重大な事故を引き起こしてしまうおそれもあります。

躓き、転倒

工場の床はなるべく歩きやすくするべきですが、出っ張りや段差を完全になくせるわけではありません。薄暗い環境だと、こういったちょっとした段差に足を引っ掛け、つまずいてしまいやすいのです。荷物を運んでいる時や高い所で作業をしている時の躓きや転倒は、より大きな被害に繋がるでしょう。

薄暗さへの対策

ここまで工場・倉庫が薄暗いとこによるデメリットやリスクについて紹介してきました。それでは薄暗い工場・倉庫にしないためには、どういった対策の仕方があるのでしょうか。いくつか紹介したいと思います。

効率の良い照明器具

 

〇LED照明

明るくしたい箇所に集中して光を当てることができるため、細かい作業をする場所に適しています。また水銀灯に比べてコストを削減できるというメリットがあります。水銀灯と比較するとLED照明は約4倍長持ちするため、交換にかかるお金も節約することができます。さらに光量を保ちつつ消費電力を大幅に減らす事も可能です。作業の効率が上がるだけでなく、お金も抑える事が出来ます。

 

〇スポット照明

精密機械などの細かい作業には、手元に光を当てるためにスポット照明が有効です。また、製品の最終チェックをするといった集中力のいる入念な作業でも、活用されます。もちろん全ての工場・倉庫でスポット照明が適切な訳ではありませんが、作業の特性に合わせてこういったものも検討されてみてはいかがでしょうか。

 

〇洗浄できる照明

当然のことではありますが、照明器具に汚れがつくと照度が落ちてしまいます。汚れやすい場所では洗浄できる照明を取り付けて掃除しやすくするのも良いでしょう。

 

〇カバー

照明自体で照度をあげる以外にもカバーで明るさを補う方法もあります。例えば、蛍光灯に使う「ルミキャップ」というカバーを使うと、蛍光灯の光が反射鏡のように照射され、明るさがアップします。

 

〇トップライト

トップライト(天窓)とは、屋根に取り付けられた窓です。天然の光を取り入れる事が出来たり、解放感を与えたり、通風が取りやすくなったりと、照度を確保する事の他にも様々なメリットがあります。衛生面での問題があり作業空間にトップライトを設置できない場合でも、事務スペースなどにトップライトを採用する事も有効です。建物の中にいても自然を感じてリフレッシュすることができます。もちろん明るいので照明のコストダウンにもなり、環境に配慮した設備です。

作業時の薄暗さを改善することで期待できる改善効果・メリット

工場・倉庫内の適切な照度を確保する事で、まずは薄暗い工場で考えられていたデメリットを改善する事ができます。

事故やトラブルの削減になる

作業場が明るくなることで、歩いている際に周りが見えやすくなるため、物に躓いたりぶつかったりする事が減ります。手元も見えやすくなり手元のケガや間違いも減らす事が出来るでしょう。異物混入、入れ違い等の間違いも減ります。作業時の薄暗さを改善する事で、今よりも事故やトラブルの少ない工場・倉庫にする事が出来るでしょう。

作業効率が上がる

普段の日常生活でも基本的には、暗いよりも明るい方が作業しやすい事がほとんどだと思います。工場・倉庫でも作業する場所が明るければ、作業がしやすく、安全にも気を付けやすい環境で作業する事が出来ます。周りの物が見やすい環境で作業する事は、作業効率の面で見ても効果があると言えます。

電気代を抑える事が出来る

上で紹介したトップライトを採用すれば、時間や天気にはよりますが、自然光のみで室内が明るくなります。自然光のみで室内が明るければ、使う照明も最小限に抑える事が出来ます。日の出ている時間だけでも電気代が抑えられるだけで、光熱費も大幅に減らせます。薄暗さを改善するために行う行為が、結果的に工場・倉庫におけるランニングコスト削減にも繋がります。

薄暗い空間での工場・倉庫内作業の改善についてお気軽にご相談ください

薄暗い工場では人の気持ちも暗くしてしまい、従業員確保においても良い影響は与えません。工場・倉庫で働く人、働きたいと思っている人達の多くも明るい工場・倉庫を選ぶでしょう。弊社では建築、設備等専門のスタッフがいる事はもちろん、過去の工場・倉庫建設の実績から様々なアドバイスが可能です。作業場もそこで働く人達も明るい工場・倉庫を、ぜひ一緒に考えてみませんか?